外国人の在留資格について相談したい場合、入管業務に詳しい行政書士に相談するべきです。
では、どのように入管業務に詳しい行政書士であるかを見分けるのでしょうか。
今回は、入管業務に詳しい行政書士(申請取次行政書士)について語ります。
入管業務を主要な取り扱い分野としている行政書士か否かは、「申請取次行政書士」であるか否かで見分けられます。
申請取次行政書士とは、出入国管理に関する一定の研修を修了した行政書士で、申請人に代わって出入国在留管理局へ申請書等を提出することが認められた行政書士です。申請取次行政書士は、皆ピンク色の届出済証明書という取次のできる証明書を持っており、ピンク色なので我々行政書士はよくピンクカードと呼んでいます。
外国人が出入国在留管理局への申請手続きをする場合、原則として外国人自らが出入国在留管理局へ出頭する必要があるのですが、申請取次行政書士に申請依頼をすると、申請人本人は出頭が免除されるというメリットがあります。特に品川にある東京出入国在留管理局はいつも混んでおり、手続きに2・3時間程度は待たされることが通常なので、申請人本人が申請に行かなくて済むのは時間の節約になります。
<出入国管理局への申請手続きの具体例>
①在留資格認定証明書交付申請(外国にいる外国人の招へい手続き)
②在留期間更新許可申請
④永住許可申請
⑤再入国許可申請
⑥資格外活動許可申請(留学生等がアルバイトをする場合の許可)
⑦就労資格証明書交付申請(転職時)
⑧在留資格取得許可申請(外国人の両親が、日本で外国籍の赤ちゃんを出生し、日本での在留資格を取得する場合等)
以上をまとめると、入管業務に詳しい行政書士とは、ピンクカードという取次証を持っている申請取次行政書士であるかどうかで見分けることができます。
ちなみに、行政書士が申請取次業務を始めるためには、以下のような手順が必要になります。
①行政書士登録
②新規の行政書士申請取次事務研修会への申し込み
※行政書士登録をすると日本行政書士連合会発行の「月刊日本行政」が登録事務所まで送付されてくるので、その冊子に掲載される研修会日程を確認してFAXで申し込みをすることになります。
③同研修会(1日がかり)を受講し、講義終了後の効果測定で基準点以上を取得
④修了証書の到着
⑤修了証書を用いて、東京都行政書士会(所属単位会)へ申し込み
⑥東京都行政書士会(所属単位会)より届出済証明書(ピンクカード)の郵送受領
⑦届出済証明書(ピンクカード)を提示し、出入国在留管理局で申請取次業務開始
外国人の在留資格について行政書士に相談する際は、ピンクカードという取次証を持っている申請取次行政書士かをぜひチェックしてみてください。